王子動物園に行ってきました。お目当ては、神戸のお嬢様ことジャイアントパンダのタンタンです。
タンタンは今年26歳。人間で言うと70代のおばあちゃまなのですが、愛らしい仕草とふっくらした体つきから「神戸のお嬢様」と呼ばれて全国からファンが訪れる人気者です。先日も「パンダごろごろ日記」というNHK番組で特集されていました。
今年の春過ぎに心臓病が見つかって、しばらく一般公開を中止していて、今はお昼間の4時間だけ公開されています。その日もタンタンを見るために結構行列ができていました。
パンダはツキノワグマなんかと同じ食肉目クマ科の動物なんです。
それなのに、ツキノワグマは、出てきただけで怖いと恐れられ、害獣として撃たれかねないのにジャイアントパンダは白黒のツートンカラーと垂れ目に見える可愛い目のおかげか、どこに行っても人気アイドル
うーん、やっぱり見た目は大事ですねえ。
というわけで、行列で少し待ちましたが、無事にタンタンさんを見ることができました。
私が見たときもひたすらゴロゴロ寝ていました。寝ているだけでも絵になるってトクだなあ。元気で長生きして、このまま神戸にいて欲しいなと思います。
王子動物園は、私が小さい時から家族で来たり、学校の遠足で来たり、高校も近くだったので写生でも来たことがあります。
ゆっくり園内を回ってみると本当にいろんな動物がいます。
オオアリクイがあまりにも美しいので驚きましたし、恐ろしく細く長い舌を出してアリを食べている姿にも真剣に見入ってしまいました。
キリンやゾウやカバやシマウマなどおなじみの動物たちも、立ち止まってじっくり見ると、同じ種類の動物でも、一頭一頭それぞれに個性が違います。じっと見ていて全然あきません。
一緒に来ていた母がふと「こんな狭い檻に入れられて毎日同じところで過ごして可哀想だよね。でも必死になって餌を取りに行かなくても毎日ちゃんと餌をくれて綺麗にしてもらえるからいいかな?」と言いました。
野生の動物は広々とした森林や草原の中で自由にどこでも行ける代わりに、敵に襲われて食べられるリスクはあるし、干ばつなどで餌がなくなることもあります。
動物園ではどこにも行くことはできないけれども食べ物に困ることはないし、襲われることもないし、病気になったらお医者さんもいます。
私だったらどっちがいいだろう? と考えました。
できれば、敵に襲われたり飢えたりするリスクはないところで、行きたいところに行けるのがいいなーって思います。いいとこどりですね。
でも考えて見たら、私たちってそれを全部持っているんですよね。
人間に生まれたおかげで、今の時代の日本に生まれたおかげで、私たちは飢えることもなく、草原で猛獣に襲われることもなく、日本のパスポートがあればだいたいどこにでも行くことが出来ます。
ふだんは考えることがなかったけれど、とてもとてもありがたいことだなって思ったんです。
せっかくこれだけ何でもできる時代と環境に生まれたので、自分でやりたいことにチャレンジしなきゃって思いますね。